富士通 FMV-STYLISTIC TB12/R
今回はちょっと面白い、タブレットPCの紹介です。
電脳○王という通販サイトで、¥9999で売られていたタブレットPCです。
付属品は
・ACアダプタ
・中古キャリーケース
・リカバリディスク(コピー) ←ぇ
・バッテリ
というもので、中古扱いの品でした。
バッテリは死んでいる前提として、ヤフオクの相場を見ると1万円前後です。
まぁ、面白そうなオモチャですし、ということで購入してみました。
(バッテリは後でよい意味で裏切られましたが・・・。)
まずはスペックを。
CPU:Intel PentiumM 753 ULV(超低電圧版) 1.2GHz
メモリ:256MB(・・・のはずが、256MBx2搭載されていました。DDR2 SODIMM/最大2GB/スロット2)
HDD:40GB(2.5インチ/IDE)
チップセット:915GME
液晶:10.4インチXGA(1024x768) ※FL付反射型TFT
パネル方式:電磁誘導方式(専用ペンでのみ操作可能)
無線LAN/有線LAN/IrDA搭載
なかなか、挑戦的な感じで楽しいですね。
パネルに関しては、筆圧も対応しているようです。
さて、まずは外観から見ていきましょう。
割と画面は綺麗です。しかも、パネル表面にシートがはってあります。ラッキーですね。
液晶枠に擦ったような跡があります。使用上問題ないのでOKでしょう。
裏返すとこんな感じです。
赤:メモリ
橙:メモリと無線LAN
バッテリはこんなものです。
FMVTBBP108(10.8V/7800mAh)
HDD部を開けてみましょう。
ふたを開けると、こんな感じで収納されています。
HDDの向き的には、リバースですね。
マウンタは2重構造となっており、衝撃対策をされているようです。
HDDの下にあるボードが、無線LANです。(54Mbps)
次にメモリ部を開封しましょう。
これはすでに差し替えた後ですが、ここには256MBx2挿入されていました。とりあえず、手持ちの1GBに交換し、1.25GBとしました。
(DDR2 SODIMM)
さて、これでリカバリしようと思い、いつもSS2000シリーズのリカバリに使っている
IODATA DVR-UN18E (5インチ/USB2.0/中身はIDE/DVD±RW)
でブートできず、物置から引っ張り出してきた
BUFFALO CRW-L40U2 (5インチ/USB2.0/中身はIDE/CD-RW)
でもブートできず。
USBブート不可・・・?と思い、USBFDD
Panasonic CF-VFDU03 (USB/3.5インチFDD)
で試すと、DOSがブートできます。
USBブート不可な訳ではないか・・・。
ということで、今度は近くにあったVAIO用のPCMCIAドライブ
SONY PCGA-CD51 (スリムドライブ/PCMCIA/CD-ROM)
で試すも、撃沈。ブートできず。まぁ、このドライブはVAIO SRX3でしかブートできたためしが無いのですが。
結局、ノート用に使っていた安物、
NuTechnology ESW860(スリムドライブ/USB2.0/DVDスーパーマルチ)
というドライブを祈る気持ちで接続。するとブートしました。
しかし、エラーの連発。ドライブのせいかと思い、何度も試しますが同じ状態です。
試しにHDDを交換するとすんなり通りました。どうもHDDが不良だったようです。
そして、1時間ほどでリカバリが終了。
電源を入れてみます。
起動しました。
ペイントを起動し、書いてみます。
あー。面白いね、これ。
文字の入力は、手書きパッドを主に使用します。
まずは入力したい文字を書きます。
手を離すと文字を自動認識してくれます。
これを繰り返して書いていきます。
間違えた場合は、間違えた箇所のみを上書きして書けば、もう一度認識してくれるので思ったほど難しくないです。
キリのいいところ、または文章を打ち終えた、また文字数が足りなくなった場合は、この「挿入」ボタンを押すことで
アクティブな文字入力部に入力されます。
押すと入ります。
繰り返します。
サイドに、ボタンがあります。
色々ありますが、このボタンが面白いです。(2)
通常はこの向きで使用しますね。
ボタンを押すと、こうなります。
最後に無線LANでネットに接続します。
FireFoxを使用し、アドオンでタッチ操作でスクロールできるようにしています。
感覚的にはAndroidやiOSに近いですね。
ちなみに、付属してきたバッテリはフル充電の後、
・SpeedStep有効
・輝度最大
・BBenchにてキーストローク出力
の条件にて、なんと5時間以上持続しました。
中古とは思えないコンディションですね。メンテナンスされていたのでしょうか。
また、ACアダプタは富士通丸16Vタイプです。
使っていて気づいたのですが、中央付近にカビのようなものがあります。
ちょっと分解してみましょう。
裏のねじを適当に外し、筐体をオープンしていきます。ねじは非常に少ないほうです。
2枚になりました。
デジタイザ部です。ペンタブで有名なWACOM製ですね。
(CP257282-01 SU-004-B06)
これがデジタイザの制御基板でしょうか。
液晶はこんな型番です。
シャープ製 (CP258263-01 LQ104X2LX05A)
見ていて思いましたが、CP~で始まるものは、富士通でのAssy番号でしょうか。
デジタイザとLCDに両方CPから始まるものがついています。まぁ、予想の範囲ですが。
さてさて、外していきましょうか。
数箇所のねじと、インバータ、ケーブル類をすべて引き抜いておきます。
切ってしまうとただの飾りになってしまうので、細心の注意を払います。
この状態で、液晶が浮かせられます。
めがね拭きで拭いてみましたが、あまり変わりませんでした。
ホコリが入ってしまったので、悪化するほうに傾くだけで改善しないかもしれませんね。
開けないほうが良いかと思います。
ノリで買ってみたが、用途が・・・。
と今更困っています。
ただ、なかなか面白い機種だとは思いますが、買うときはリカバリディスクのあるものを選びましょう。