IBM 超高精細液晶ディスプレイ T221-DGM]]>
IBM 超高精細液晶ディスプレイ T221-DGM
今回はジャンクではなく、普通の中古品です。
非常に大きいですね。重量は約10キロあります。
裏側です。
裏のふたをはずした状態です。一応、スタンドをはずせばVESAマウント出来るようですが、重量が重量ですので、
丈夫なものでないと危険ですね。(10キロ程度)
定価が200万円程度という、超高額なものですので、やはり物量を感じます。
ACアダプタです。これがまた大きいんです。
ディスプレイの厚みです。約7.5センチありますね。最近のものを見ていると、非常に厚いですね。
こちらがACアダプタのサイズです。大体17センチちょいといったところでしょう。
そして堂々のIBMロゴです。Lenovoよりもかっこいいですね。(個人的に)
機種番号です。T221にも、DGM、DGPなどいろいろな種類がありますが、この機種は9503-DGMでした。
スイッチ類です。割とここは安っぽいですね。
この下辺りに、デバッグモードのようないわゆるEDID設定用モードに入るためのスイッチがあります。
明るさは0~20の間で調整できます。
このディスプレイですが、3840x2400という化け物じみた解像度を持ちます。
しかも、最近の主流の23-24インチより少し小さい、22インチ程度でこの解像度です。
わかりやすく説明すると、WUXGA(1920x1200)が4枚分です。フルHD4枚分では縦解像度が足りないくらいですね。
ディスプレイの接続規格といえば、D-Sub(アナログRGB)、DVI、HDMI、DisplayPortなどがありますね。
最近のいわゆるフルHD(1920x1080)やWUXGA(1920x1200)の60Hz表示で、大体DVIシングルリンクの帯域を使い切ります。
そのため、120Hz表示をする液晶などは、DVIデュアルリンクで接続する訳です。
少し話が逸れましたが、つまり、DVIのシングルリンク1本では、1920x1200@60Hzまでしかカバーできませんから、
単純に3840x2400@60Hzで表示するとすれば、DVIシングルリンク4本が必要となるわけです。
本来は、コンバーターボックスというものを使用すると、DVIシングルリンク2本を、DVIデュアルリンク1本に出来ますので、
特に困ることもなく表示できますが、今回は中古入手で付属しない上に、市場に出回った数が非常に少なく、入手性が悪いです。
ちなみに、T221の裏の接続部はこんな感じです。
一番右が電源IN、左の2つの黒い端子がディスプレイ用入力です。
この端子1つでDVIデュアルリンク相当の信号を入力しますが、端子はDVIではなく、LFH60という端子です。
Matroxのビデオカードなどに使用されていた端子ですね。LFH59とは、互換性がありませんのでご注意ください。
付属してきたケーブルはこんなものです。LFH60-シングルリンクDVIx2
LFH60の端子です。
電源コネクタは、6端子ですね。PC内のPCIEx補助電源に似ているでしょうか。
さて、非常に前置きが長くなりましたが、とりあえず表示させて見ましょう。
DVIを1本接続で、3840x2400@13Hzで表示できます。
非公式ですが、INFファイルによるEDIDオーバーライドでDVI2本で3840x2400@34Hz表示が出来ます。
また、この画像でわかるとおり、AMD Radeon系の機能、Eyefinityによっていわゆるビックデスクトップ化しています。
さて、私の環境は現状でRadeon HD5870 1GBなわけですが、DVI端子は2つしかありません。
しかし、普段使用しているディスプレイもDVIで接続しています。
1枚のビデオカードで3画面まで対応している5000系ですが、クロックジェネレータは2つしか搭載していないため、
必然的に1台はDisplayPortで接続することになります。また、アクティブ型と呼ばれるDisplayPort→DVI変換アダプタを購入しても可能ですが、ここはあえて、別の方法で行きましょう。
「DVIシングルリンクx2を、DVIデュアルリンク1本に変換するケーブルを自作する」
で行ってみます。デュアルリンクの帯域があれば、3840x2400@24Hzでは表示できるはずですね。
まずは必要なものを書き出しましょう。
・DVIシングルリンクケーブル2本
・DVIデュアルリンクケーブル1本
・DVIメス-メス変換アダプタ2個
ですね。
DVI-Dシングルリンクケーブルは、手元にあったものを使用しました。
DVI-Dデュアルリンクケーブルは、手持ちになかったので購入します。
TIMELY DVI-I 180センチ ¥600程度(Amazon.co.jp)
新品ですが容赦なく中心辺りで切断し、皮むきをして行きます。
色とりどりですので、色を頼りにピンアサインをテスターで調べます。
DVIシングルリンクケーブルを手持ちのものを使用したため、2種類のケーブルがあり手間が2倍です。
これはDVIデュアルリンクを広げた状態です。
皮をむきます。
こんな感じで、大量に剥きました。この時点でかなり疲れています。
ケーブル自体は、ピンアサインを見ながらチマチマと半田付けしていきます。
半田付け中です。
クロックを分圧する際に、抵抗をかませないといけないので、抵抗をかませます。
ちょっと無茶しました。
こんなアダプタも購入しておきました。大体¥500程度を2つですので、¥1000程度ですね。
変換名人 DVIメス-メス変換プラグです。
延長ケーブルを利用して製作すれば、これを買わなくても良いのですが、延長ケーブルは割と高価なのでこちらにしました。
さて、とりあえず出来たケーブルで、デュアルリンクDVI1本の3840×2400@25Hzに挑戦します。
あっさり、いけてしまいました。
認識しています。
そして、一応別途購入したLFH60-シングルリンクDVIx2のケーブルです。
恐らくMatroxのビデオカードに付属していたものでしょう。
接続はこんな感じですかね。
このケーブルで接続して、一応こんな感じに出来ました。
ただし、通常時にこの解像度では使いにくいことこの上ないので、解像度を落として利用します。
シングルリンクDVIで余裕の解像度ですね。
さて、最後に表示例を。
この環境はRadeon HD5450(512MB/PCIEx)、WindowsXPProです。
3840×2400 @12Hz(シングルリンクDVIx1)
1920×1200 @48Hz(シングルリンクDVIx1)
3840×2400 @25Hz(シングルリンクDVIx2 or デュアルリンクDVIx1)
今回の機体の情報です。
さて、買ってみたは良いですが、高解像度すぎて使いづらいですね。
ただし、デジカメ画像などを原寸表示できるのは半端ではありません。美しいです。
ですが、結局この記事を書いている時点で手元にありません(笑)。
気づいてしまったのは、IPS液晶って、こんなにも美しいのか、ということです。
結局、調子に乗ってDELLのIPS(とは言っても最廉価のe-IPSですが)U2311hを購入してしまいました。
TNとは違うのだよTNとは、と このT221に教えられました。