NEC VALUESTAR VL300/Rのチップセット修理]]>
NEC VALUESTAR VL300/Rのチップセット修理
今回はNECのスリムデスクトップです。
前回、何台か同じような機種を2台ほど直しましたが、通電するが起動しないものでした。
(というか電源をつなぐとつきっぱなし)
今回のものは、電源を挿して、ボタンを押すと点くが、POSTしません。
まずはスペックを。
CPU:Intel Core2Duo E7200(Dual-core/2.53GHz/LGA775)
メモリ:4GB(2GBx2/標準2GB/スロット2/空き0/DDR2 DIMM)
HDD:320GB(SATA/3.5インチ)
チップセット:Nvidia GeForce 7100
OS:Windows Vista HomePremium
こんなところですね。量販店でよく見かけるタイプです。
所有者によると使用中にいきなり落ちてこうなったとのことです。
電源を付けてみるとやはりそうですね。前回と違い、高速点滅しているわけではないですが、点灯するだけでアクションはありません。
・・・。よく見ると、悪名高き(?)Nvidiaのシールがあるじゃぁありませんか。
調べるとNvidiaの統合チップのようです。不良はこいつでしょう。
さて、ばらしにかかりましょう。
まずは赤丸の中のレバーを矢印方向に動かし、ロックを解除します。
その後、橙丸の方向にカバーごとスライドさせ、ふたを外します。
外れました。
赤丸のねじ3個を外せば、HDDをマウンタごと取り外せます。
HDDは3.5インチSATAです。
外れた状態です。よく見ると、IDEもありますね。
キズつけるといけないので、メモリも外しておきます。
DDR2 DIMM 2GBが2枚搭載されています。
元々は2GBのモデルですが、以前増設しているようです。
純正モジュール(hynix)
増設モジュール(Transcend)
では、さらにバラします。
ここのねじを外し、金具を1本外します。
次にCPUクーラを外します。
CPUです。Core2Duo E7200 2.53GHz/3MB/1066ですね。
次に、電源ユニットなどから伸びて、マザーボードに接続される線をすべて抜きます。
ここと
ここのねじを外し、
ここのねじを最後に外すことで、マザーボードをマザーボードマウンタごとスライドして外せます。
スライドします。
外れました。
こいつの下にチップセットがいます。かなりきついリテンションなので、基板にキズをつけないように外します。
こいつが元凶です。仕様表にはGeForceとありますが、統合チップセットなのでnForceになりますね。
刻印は実際NF-7100となっています。
さて、いつもどおりリフローしていきます。
まずフラックスを流し込みます。ベタベタです。
次に関係ない部分をアルミホイルで保護します。プラは特に溶けてしまうので、万全の対策をします。
焼きます。
焼けたら、放置して冷まします。大体冷めたところで、洗浄して乾燥させます。
グリスを塗って、ヒートシンクを戻します。
元に戻し、電源を入れると・・・きました。
これで暫くベンチマークを回していたのですが、ヒートシンクが非常に熱い。
大丈夫か不安です。というより、こういった故障が起こるということは大丈夫じゃないのでしょう。
冷却を強化します。
ファンを取り付けようと、ファンを探すと良いサイズのものがありました。
Socket370、Pentium3世代のCPUクーラです。こんなもので冷却出来てたんですな。前は。
このファンを外し、チップセットヒートシンクに無理やり取り付けます。
ファンの電源は電源ユニットの余っていたFDD電源より頂いています。
これで非常に冷えるようになりました。
少し騒音は増しましたが、延命のためには仕方ないでしょう。
それにしても、この機種は薄いです。
故障が多いのもうなずけますね。