ウチで何台か保存しているPC-9800シリーズ。
自宅で動態保存している
・NEC PC-9801 RX2
・NEC PC-9821 Cx13(Canbe)
静態保存(部品取り・予備とも言う)
・NEC PC-9821 V13
ずっと通電はさせていますが、久々に動作確認のため電源を入れると…
PC-9801 RX2の電源が入りません。電源ランプがつかないので、コンセントでも抜けたかと思い、取り外して電源を挿してもダメ。
ついに壊れたか…。まぁ、とりあえず分解しよう。
というわけで分解します。
98シリーズは、分解自体はかなり簡単です。
元々メンテナンスしやすい作りになっています。
ウチのPC-9801 RX2には、Cバスに音源ボード、SCSIボード、EMS、メモリボードが刺さっています。メモリは合計約10MB。わりとてんこ盛りです。
機種はこんな具合です。
PC-9801 RX2は内蔵HDD非搭載モデルなので、SCSIで外部接続しています。
分解自体は難しくありません。サクッと電源ユニットを外しました。
98の電源ユニットは、電源ユニット自体に電源スイッチがついていますので単体チェックが容易に行なえます。
単体チェックでは電源が入らず、ファンの回転も確認できませんでした。
あぁ…初めてこの機体を分解しましたが、巷で死にやすいと言われるSANKEN製の電源ユニット、PU463です。TOKIN製のほうが壊れにくいようですが販売開始が1989年、すでに30年前のものですのでそういう問題ではありませんね。
電源ユニットも分解はかんたんです。
基板は2枚構成となっており、赤で囲んだ部分が1次側の基板です。
写真下部の基板の電解コンデンサを数カ所、交換します。
取り外した電解コンデンサです。外観では問題がありません。
おそらく経年劣化で容量抜けorショートモードになっているのでしょう。
単体チェックします。
この電源は型番ステッカーの上部に半固定抵抗があり、+5Vの調整が可能です。
テスターを接続し、5V付近に合わせておきます。
※経年劣化やコンデンサ交換の効果などで結構ズレていることがあります。
せっかく分解したので、ついでにカレンダ保持用の2次電池を撤去します。
現状、まだカレンダーは短期間であれば保持できるのですが、液漏れすると基板にダメージが及びますので撤去します。この機種は樽型のYUASA 3-51 FT-A(3.6V/50mAh)でした。腐って基板をダメにするより良いでしょう。
ニッパーで切り取り、引きちぎりました。
電圧を測ると、1.6V程度しか出ていません。ダメですね。
結構、液漏れして基板ごとダメにしていることが多いです。
そして、ついで(?)なのでもう一台も電池を撤去することに。
もう一台のPC-9821 Cx13。Pentium搭載の速いヤツです。
Canbeなので、ちょっと扱いにくさはありますが、内蔵音源があったり微妙に便利です。こちらはメモリは128MB、元々Windows95機ですからね。
ばらしていくとこんな具合です。メモリはフルで積んでいます。
この機種のバッテリーは、電源ユニットとCバススロットの下部にありますのでちょっと面倒です。電源ユニットを外せば、なんとか取り外せます。
取り外したバッテリーは、テープで包んでケース内に片付けておきました。
今後、バッテリーのコネクタだけ欲しいとか、電池の型番…とか思ったときの保険です。腐ってもケースに漏れるだけなので、問題ないでしょう。
これで2台共認知症になってしまいましたが、死んでしまう確率は下がったのでヨシとしましょう。気が向いたら、バッテリーを取り付けるかもしれません。
Cx13に入っているバックアップバッテリーは水色の物も茶色の物も今まで一度も液漏しているの見たことないです。60台位見ましたが。電圧降下で使用できなければ、除去したほうがよいと思います。
こんにちは。
貴重な情報ありがとうございます。
CX13辺りのものの液漏れは確かにあまり聞きませんね。
それにしても、すごい台数診られていますね。ご自身だけでデータベースが作れそうです。。