NEC N8103-171のFWを書き換えてLSI MegaRAID 9240-8i/IT Mode化

投稿者: | 2022-03-05

前回に続いて、RAIDカードネタです。

今回はNECのN8103-171です。
中身は相変わらずLSIのMegaRAIDで、9240-8i相当です。
前回弄り回したM5015は9260-8iで、CPUがSAS2108でしたが、こちらはSAS2008です。
また、キャッシュメモリもM5015は512MBですがこちらはメモリなしとなっています。

見た目はこんな感じです。

NECのステッカーがついています。

裏面です。

さて、FWの書き換え自体は前回のM5015と同じような手順なので割愛します。
ダウンロードするものがSAS2008.zipになり、書き込むFWをITモードのもの(今回は2008it.bin)を選択するだけです。
前回:https://zazameta.net/archives/4646

ここからが本題です。
ITモードのFWを書き込むと、RAIDカードのRAID機能が殺されてただのIFカードになります。
その場合でも、RAIDカードのBIOSは存在しているためブートに時間がかかります。
RAIDを使用しない(というかITモードのFWではできない)ので、BIOSを削除してブートの高速化を図ります。

先のFW書き換えで使用したUSBメモリに、LSI_DOSの中身からsas2flsh.exeをコピーします。
その後、当該ボードが装着されたPCに差し込み、ブートします。

C:\>sas2flsh -listall
コマンドを入力すると、装着されたボードの一覧が表示されます。
複数枚装着している場合は、ここに何行か表示されます。
また、FWやBIOSのバージョンも表示されています。

続いて、フラッシュ領域を削除します。
C:\>sas2flsh -c 0 -o -e 6
コマンドで、フラッシュ領域をすべて削除できます。

そのまま続いて、フラッシュにFWを書き込みます。
FWのみを書き込みBIOSは書き込みません。以下に-bオプションをつければ、BIOSも書き込めます。
C:\>sas2flsh -c 0 -o -f

書き込みできました。
もう一度、listallで確認してみます。
C:\>sas2flsh -listall

BIOSのみ、No Imageとなりました。これでBIOSが無い状態になりましたので、ブートで時間は取られません。もちろんBIOSがないので、このカードに刺したドライブからブートはできませんがストレージ用なので特に問題はありません。

これで本番環境に取り付け、ブートすると…。
普通通りの速度で起動しています。ドライブも認識していますので成功です。

しかし結構チップが爆熱で、ヒートシンクは触れない温度になります。
小さいファンを取り付けることにしました。

もともとついているヒートシンクを固定しているプラスチックピン2本を外し、長いねじで止めました。
配線はそのままマザーボードに接続しています。

まぁまぁですね。

ちょっと配線が雑な感じありますが、見えないのでヨシとしましょう。

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