Apple iBook G3(通称:ハンペン)の3個イチ
3台ありますw
今度はMacネタです。
何かいいものは無いものかと、オークションを徘徊していたら、終了間際のiBookG3が。
本体のみ3000円程度だったので、細かいことを気にせず入札。
そのまま落ちてしまいました。
きたままの状態。天板は傷多いです。黄色いのはカメラのホワイトバランスです。ホントは真っ白ですよ。
開けた状態です。まぁ割と綺麗なほうではないでしょうか。
ただトラックパッド周りがテカテカで若干操作しづらいです。
iBook G3 PowerPC750CX 500MHz/64MB/12inch/8MBVRAM (DualUSB)
まずはACアダプタを確保しないことには始まりません。
でも、iBookのアダプタは特殊で、しかも故障しやすい為高額です。
調べてみると皆さんそれぞれ工夫されているようです。
まずは電圧の合うものということで、24Vのアダプタを探すと、ありました。
EPSONのスキャナのものです。24V 0.8A
端子は、φ2.5ステレオミニプラグです。探したらありました。被服をとって、使用します。
調べたところ、極性はこうなっています。
本来は?の端子を利用してバッテリ充電の状態を示すLEDを点灯させているようですが、
今回は通電していればいいので省きます。この通りに接続でOKです。
半田付け→仮止めです。
こいつで電源をいれると・・・立ち上がりました。
うむ、システムがないと。当然ですね。
説明だと、80GBのHDDが内臓されているが、故障しているとのこと。開腹コースですね。
iBookは、開けづらいことに定評のあるノートの一つで、指折り3本に入るのではないでしょうか。
開けづらい、というより “面倒”ですかね。
まずはどうあれ分解していきます。分解するに当たって、六角レンチが必要です。
まずボトムカバーを外していきます。
赤丸が六角です。橙丸はゴム脚がついていますが、剥がすとその下にプラスネジがあります。全部外してください。
ここにもネジがあります。プラスですが、場所が場所でなめやすいので気をつけて下さい。
これでカバーを外す準備ができました。ここからが鬼門です。
すべての部分が内側のツメで固定されています。バッテリー付近からきっかけを作り、
そこから薄いプラスチック版のようなもの
(iBookよりやわらかく、ねばりのあるもの。DVDケースなど良いんじゃないでしょうか)で
隙間に差し込んでバキバキ開けていきます。音は凄いですが意外と壊れないので
“大胆かつ繊細”に。あいてきました。
ボトムカバーを外すと、シールド版が出てきます。
とにかく、見えるネジを外し、シールドをつなぐアルミテープ、右下のテープ3箇所を外せば、シールドを外すことができます。
シールドを外したら、今度は表です。
画面を起こし、赤丸のロックをマイナスドライバーで外し、橙丸のロックを外しつつキーボードを持ち上げます。
外れました。まだキーボードはつながっています。赤丸のネジを外すと、メモリスロットが見えます。
メモリはPC100/133 SODIMMですね。この機体には何も刺さっていなかったので256MBをとりあえず挿しました。
分解する際、いやがらせとしか思えないものです。この磁石の下に、ネジがあります。コレも外します。
どんだけ分解させたくないんだ・・・。
気を取り直して、分解です。
このシールを剥がすと、下にネジがあります。(ネジが外れまくっているのは写真の順番の関係です)
ここのねじも外してくださいね。
これでやっとでアームレスト系が外せます。こちらも“大胆かつ繊細”に。
またまたシールドがあるので、見えるネジを全部外して剥がします。
やっと見えました。HDDです。
普通の2.5インチIDE 日立Travelsterですね。Appleロゴがないあたり、非純正ですね。
こいつを交換して、逆の手順で元に戻し、完成です。
・・・ここで終わる筈だったのですが、なんと。
このiBook、落ちまくります。やたらと。コレでは困りますね。どうもスーパーキャパシタが原因とか、
いろいろ原因といわれるものがあり、修理確立は低いようです。
てなわけで、オークションでまた入札していたら、2台も落ちてしまいました。
iBook G3 PowerPC 600MHz/620MB/60GB/8MBVRAM (Late2001)(画面乱れる・OS10.1リカバリ付)
iBook G3 PowerPC 700MHz/368MB/20GB/16MBVRAM (16 VRAM)(画面乱れる・OS10.4ディスク付)
ですね。両方画面乱れます。この機種には特有の症状ですね。
一部では圧縮法というもので直しているようですが、
つまりは半田割れ、BGAの半田が割れて正常に機能しなくなっているだけのことです。
半田割れといったら、フラックス+ヒートガンでリフローするのが正攻法でしょう。
またまた分解、グラフィックまでたどり着きます。
(写真を撮り忘れていて、ほぼ500MHzのものですが基本は同じです。)
ロジックボード(PC/ATでいうマザーボード)単体です。
堂々とIBMのロゴを掲げるのはPowerPCプロセッサです。
IBMなんですね。作ってるのは。
これはサブチップでしょうか。(PC/ATでいうチップセット?)
4371A3とありますが、訳わかりません。まぁいいでしょう。
裏返すと、オンボードメモリ、各種チップ、そして問題のグラフィックがあります。
なんでヒートシンクつけなかったんでしょうか。熱伝導シートを張って、シールドにくっつけてあるだけです。
これじゃぁ半田割れも起こるでしょうな。
500MHz/600MHzのモデルは、このRageMobility(8MB)というチップが積んであります。
このチップは割と割れないようです。
問題は、700MHz~のMobility Radeonを積んだモデルです。
こいつは性能がアップした分、熱を持つため、よく割れるようです。
表面のシートは剥がしていません。(コレは実物、700MHzの写真です)
いつものように、フラックスをビンから流し込み、ヒートガンでこんがり焼き上げます。
長めに、30秒ほど焼いてみました。
仮組みで見てみると、大丈夫そうですね。
最後に、綺麗なものを集めて3個イチ。
700MHzは完全復活しましたが、600MHzはというと、
トラックパッド不良(ロジック側)だったためマウス運用する気にもなれず、放置しています。
とにかく、3台のなかで一番綺麗なパーツを集めて1台くみ上げました。
(筐体全般:600MHzから ロジック:700MHzから メモリ:600MHzから 液晶:700MHzから キーボード:600MHzから)
700MHzに付属してきたOSをインストールし、完成です。
メモリは、600MHzについていたものですね。
最後に、表のりんごマークです。液晶のバックライトが透過する仕組みで、うっすら光ります。かっこいい!
とまぁ、結局最初に買った1台はなんだったんだ、という意見もあるかと思いますが、
そこは気にしない方向でお願いします。
今更G3買ってどうすんだ?俺・・・。