TOSHIBA dynabook Qosmio F10/2WLDEWのリフロー]]>
TOSHIBA dynabook Qosmio F10/2WLDEWのリフロー
さて、またまたDynabookです。
やはり東芝は好きですね。この機種やDynabookSSのように、問題児も沢山いますが、それがまた。
今回はDynabookの中でも高級機種なQosmio F10です。
スペックは
CPU:Intel PentiumM 1.6GHz(Socket479/Dothan)
メモリ:なし(DDR SODIMM/2スロット)
HDD:なし(2.5インチPATA)
光学:DVDマルチ
液晶:15.4インチグレア液晶
グラフィック:Nvidia GeForce FX Go6600
ですね。グラフィックにNvidiaのチップを積んでいて、高性能なのも特徴です。
ただ、その弊害もありまして、廃熱が不十分なのかよく不具合が出ます。
ただ、Radeon系のチップではあまり聞かない(実際はRadeon系でも不具合は存在しますが)割にはNvidiaのものはよく聞きますね。
このQosmio F10では、本来はGeForce FX Go5700が搭載されているのですが、修理に出すと在庫なしとのことで
Go6600になって帰ってくるものだったりします。在庫無しなのか、ちょっとしたリコールなのかはメーカーのみぞ知るところですが。
とにかく、この機体はGo6600でした。(後述)
さて、不具合内容はというと、“起動はするが、画面にノイズが出る”。典型的なGPU不良の不具合ですね。
この不具合の大体のものはリフロー作業で回復します。が、本来はチップ交換がよいようです。
但し、個人でチップ単体を入手し、うまく取り付けるのは不可能ですので、修理後出来るだけ再発を防止する方向で行きましょう。
まずは現状確認です。適当なメモリを取り付けて確認すると、確かにノイズが出ます。
<写りこみが激しいため、ぼかしを入れています。また、写真中の“移”は“写”の間違いです。>
シール周りです。誇らしげにGeForceのロゴがついています。しかも旧ロゴですね。
東芝のノートではお馴染み、高音質がウリのharman/kardonスピーカです。
本当に高音質で驚きます。(ノートとして見ればですよ。)
さて、分解時の写真が少ないのでガンガン進みます。キーボードを取り外したところです。
この機種は、裏から外すタイプでなく表から外すタイプなので、アームレストごと取り外します。
もちろん、この時点で液晶は取り外しています。
メインボードだけにしました。
この下にGPUがあるようですね。
こっちの下がCPU。
これがチップセットですね。
CPUクーラを外すと・・・べっとりとグリスがついています。ちょっと塗りすぎでは・・・?
しかも、粘度が半端じゃないです。ガムみたいな感じ。どんなグリスだよ・・・。
きれいにふき取って、やっと見えました。CPUです。(PentiumM 1.6GHz/Dothan/Socket479)
作業時にコアでも欠けさせると悲しくなるので、外しておきます。
次にGPUです。GPUクーラは裏からとめてあるので、裏のネジを外します。
見えました。こっちにも例のグリスがたっぷりついていたので、ふき取ります。
コア刻印から、GF-GO6600-N-A4とあるので、Go6600ですね。
ではいつも通りリフローしていきます。フラックスを流し込み、リフロー後の半田割れを防止します。
こんがり焼き上げます。焼きあがりました。
この後、冷めてからしっかりフラックスを洗浄しておきましょう。基板も腐食してしまいます。
洗浄後、しっかり乾いてから通電テストします。
グリスもしっかりと塗り、ヒートシンクを密着させて組み立てます。ファンも掃除しましょう。
仮組みしました。
電源を入れると・・・。OKですね。ノイズも消えています。
とりあえず、PuppyLinuxでCDブートし、確認しましたが大丈夫です。XPをインストールしてみましょう。
ここで困ったのが、ドライバ類です。Go6600などの世代は、まったくドライバが公開されておらず、苦労しましたが、何とか都合できました。
デバイスマネージャも、コンプリートです。すごく気持ちよいですね。(見難いのはご容赦)
GeForce FX Go6600、認識してます。
プロパティです。XPなら、まだまだ現役のスペックです。
と、今回もリフローです。コンデンサ交換とリフローはクセになります。お気をつけてくださいね。